【ソロプレナーの道具箱】マネーフォワード クラウドを9年使ったひとり法人の本音|プランは「仕訳件数」で選ぶ
ひとり法人でマネーフォワード クラウドを9年使った運営者が、年間約1,100件の仕訳の実例をもとに、ひとり法人プランとスモールビジネスプランの選び方、良かった点・不便だった点をまとめました。
※本記事は、マネーフォワード クラウドの紹介リンクを含みます(アフィリエイト広告)。本文は、運営者が実際に使ってきた経験にもとづいて、不便だった点も含めて書いています。
ひとりで法人を運営していると、事業の中身よりも、経理のような「やらなければいけない作業」に時間を取られがちだ。
この記事では、自分の法人が2017年から使っている会計ソフト、マネーフォワード クラウドについて、9年使ってきた実感を書く。特に、これからひとり法人で使い始める人が迷いやすい「どのプランを選ぶか」は、実際の数字をもとに整理した。
なぜマネーフォワード クラウドを使っているか
使い始めたのは2017年。当時、経理を任せていたアシスタントが「マネーフォワードがいい」とすすめてくれたのがきっかけだった。その後アシスタントは退職し、作業の進め方を引き継ぐ形で、今も使い続けている。
自分で比較検討して選んだというより、人に選んでもらったものを、そのまま運用してきたというのが実際のところだ。現在はスモールビジネスプランで、会計・給与・年末調整をまとめて使っている。
プランは「年間の仕訳件数」で選ぶ
ひとり法人がまず迷うのはプラン選びだと思う。結論から言うと、年間の仕訳件数で決めるのがいちばん分かりやすい。
| ひとり法人プラン | スモールビジネスプラン | |
|---|---|---|
| 目安 | 経営者1名 | 利用者3名以下 |
| 料金(年払い・税抜) | 29,760円(月あたり2,480円) | 53,760円(月あたり4,480円) |
| 料金(月払い・税抜) | 3,980円 | 5,980円 |
| 会計の仕訳登録数 | 1会計年度あたり500件まで | 上限なし |
※2026年10月時点。最新の料金・条件は公式サイトで確認してほしい。
- 年間の仕訳が500件以下に収まりそうなら、ひとり法人プラン
- 500件を超えそうなら、最初からスモールビジネスプラン
自分の法人は、年間の仕訳が約1,100件ある。銀行口座やカードの明細を連携していると、取引の数はすぐに積み上がる。そのため、ひとり法人であってもスモールビジネスプランを使っている。
自分の法人の仕訳帳(2025年度)。1年間で1,108件になった。※一部の情報は加工しています
迷ったら、無料期間のうちに1〜2か月分の明細を連携してみると、自分の仕訳件数の見当がつく。どちらのプランも、クレジットカードの登録なしで1か月試せる。
最初のプラン選びが大事な理由
プラン選びをきちんとしておきたいのには、理由がある。
自分の契約では、プランを変更するとすぐに反映され、そのタイミングで契約の起算日がリセットされた。年払い契約の途中で変えたところ、本来は数か月先のはずだった支払いが前倒しになった。請求額は相殺されて小さく見えたが、前払いが早まった分だけ、キャッシュフローの負担になった。
年払いで契約するなら、最初に仕訳件数を見込んでプランを決めておくほうがいい。
良かった点
銀行・カード連携の精度が高い。 年間約1,100件の仕訳のうち、約800件(約73%)は銀行・カード連携から登録したものだ。作業は月に1回、取り込まれた明細を確認するだけで、ほとんどはそのまま確定できる。この機能がなければ、これだけの件数を一人で正確に登録し続けるのは、ほぼ無理だったと思う。
カードの明細を連携した画面。勘定科目は自動で入るので、確認して「登録」を押すだけ。※一部の情報は加工しています
銀行口座の明細も同じ。税金の支払いや振込手数料も、科目が自動で振り分けられる。※一部の情報は加工しています
複式簿記にきちんと対応している。 家計簿アプリの延長ではなく、法人の会計に必要な形になっている。
税理士とのやり取りがスムーズ。 毎年の決算でも、特別なやり取りはほとんどない。税理士には「マネーフォワードをすべて更新しました。決算対応をお願いします」とメールを送るだけで済んでいる。税理士が入力内容をチェックし、修正が必要な箇所だけ連絡が来る。税理士側の手間が少ないこともあって、報酬も大きな金額にはなっていない。
会計以外もまとめて使える。 自分は会計に加えて、給与と年末調整も使っている。ひとり法人でも役員報酬の給与計算や年末調整は毎年発生するので、別々のツールを契約しなくて済むのは楽だ。
不便だった点
- プラン変更の仕組みが分かりにくい。 先に書いた起算日のリセットは、事前に分かりやすく案内されていたとは言いにくい
- サポートの柔軟性に欠ける。 こちらの事情を説明しても、「システム上そうなっている」という理由で対応してもらえないことがあった
- 値上げがあった。 長く使っていると、料金改定の影響を受ける
向いている人・向いていない人
向いている人
- 簿記の基礎知識があり、仕訳を自分で確認したい
- 顧問税理士とデータを共有しながら進めたい
- 会計だけでなく、給与や年末調整もまとめて管理したい
向いていない人
- 簿記の知識がまったくなく、とにかく手軽に始めたい
- 契約期間の途中で、プランをこまめに見直したい
向いている側に当てはまるなら、まずは無料期間で、自分の口座やカードの明細を連携してみるのが早い。
クレジットカード登録不要
【10月31日まで】法人限定キャンペーン 2026年7月1日〜10月31日に年払いで新規契約し、エントリーなどの条件を満たすと、基本料金に応じたAmazonギフトカードが進呈される(ひとり法人プランは8,000円分、スモールビジネスプランは40,000円分)。実質の初年度料金は、スモールビジネスプランのほうが安くなる。条件の詳細は公式サイトで確認してほしい。
まだ法人を作っていない人へ
これから法人を設立する人
マネーフォワードには、会社設立の書類を無料で作れるサービスもある。設立後にそのままクラウド会計へ移れるので、手続きと会計をまとめて進めたい人には相性がいい。
まだ個人事業主の人
個人事業主の段階なら、法人向けではなく「マネーフォワード クラウド確定申告」が対象になる。自分は法人での利用なのでこちらは使っていないが、同じ会社のサービスなので、将来の法人化を見据えるなら選択肢になる。
9年使って思うこと:ソフトより税理士選び
最後に、9年使ってきて考えが変わったことを書いておく。
今は、「どの会計ソフトを選ぶか」よりも、「どの税理士と組むか」のほうが重要だと感じている。主要な会計ソフトで、できることの大枠はそれほど変わらない。だからこそ、ソフト選びで何週間も迷うより、無料期間で実際に触って決めて、浮いた時間を信頼できる税理士探しに使ったほうがいい。
なお、自分は値上げをきっかけに、freee会計のひとり法人プランへの乗り換えも検討している。年間1,100件規模の仕訳で、どちらが合うのか。比べた結果は、このシリーズで追って書く予定だ。
まとめ
- ひとり法人のプランは「年間の仕訳件数」で選ぶ。500件以下ならひとり法人プラン、超えるならスモールビジネスプラン
- 年払いの途中でプランを変えると、支払いが前倒しになることがある。最初の見積もりが大事
- 年間の仕訳の約7割は銀行・カード連携でまかなえている。税理士とのやり取りも、決算時のメール1通で済んでいる
- 迷ったら、クレジットカード不要の1か月無料期間で、実際の明細を連携して判断すればいい
クレジットカード登録不要