Mihai Mateiとは?16歳でAIアシスタント「Jarvis」を開発、3週間でMRR1万ドルを達成
本記事にはアフィリエイト(PR)リンクが含まれる場合があります。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
コードを書けない16歳の高校生が、Claude CodeとCodexでデスクトップAI「Jarvis」を作り、公開から約3週間でMRR 1万ドルに届いた。機能の改良では、AIに採点役(LLM judge)を作らせ、新旧の仕組みを点数で比べながら改善している。
- 100〜500万円
- SaaS
- 生産性/汎用
- コミュニティ
- Claude
- Claude Code
- Codex
- GPT
AIの改良を、感覚ではなく点数で進める。Mihai Mateiは、デスクトップAI「Jarvis」のメモリー機能を強化するとき、まずClaudeと方向性を話し合い、参考記事を渡してから、出力を採点する「LLM judge」をAIに作らせた。実際の依頼に近いケースを数十件用意し、変更のたびに古い仕組みと新しい仕組みの点数を比べて、AIに改善させたとPlaytechのインタビューで話している。
何をしている人か
Mihai Mateiは、Jarvisというデスクトップ向けAIアシスタントを作っている。IndieNicheの取材では、AI利用時に発生する文脈説明やウィンドウ往復の煩わしさを減らすことを狙った製品だと述べている。Jarvisの媒体向けページでは、macOS、Windows、Linuxで使える画面認識型アシスタントとして案内されており、Gmail、Slack、Notion、Linear、GitHubなど数十のアプリとつなげられる。
AIの使い方
本人はコードをまったく書けず、JarvisはClaude CodeとCodexで作っているとPlaytechのインタビューで話している。IndieNicheでも、JarvisをClaude Code、Codex、GPTで組み上げたと答えている。
新しい機能を作るときの流れは決まっている。まずClaudeに、15分ほど話すような長い指示を出してMVPを作らせる。それを自分で試し、気になった点を直させていく。コードを書くのはAI、何を作るか・どう試すかを決めるのは自分、という分担だ。
改良の確かめ方にも手順がある。変更を加えるたびに、まず古い仕組みで動かして点数を出し、次に新しい仕組みでも点数を出す。エージェントがその結果を見て、どこを直せばいいかを判断する、とPlaytechのインタビューで説明している。採点役は、リードで触れたLLM judgeだ。
製品の側では、Playtechによると、Jarvisはユーザーが頼みごとをした瞬間だけ現在のアプリ画面をスクリーンショットとして取得し、その内容をAIに渡して文脈の理解に使う。常時監視ではなく、呼び出し時だけ画面情報を使う設計だ。
AI以外のツールとしては、IndieNicheでNotionも挙げている。日々の運営でどこまでAIに任せ、どこから人手で対応しているかの詳しい流れは、確認できた情報では明かされていない。
日本でまねするなら
LLM judgeの考え方は、AIに任せている作業を自分で改良している人なら、製品開発でなくてもまねしやすい。たとえば、AIに下書きさせている問い合わせへの返信文、議事録の要約、社内文書のチェックなどが対象になるだろう。
始めるなら、実際の依頼に近い例を10〜20件ほど集め、「良い出力」の条件を短く書き出すところからがよい。次に、ChatGPTやClaudeのような一般的なAIに、その条件で出力を採点させる指示を作る。プロンプトや設定を変えたら、変更前と変更後の両方で同じ例を採点させ、点数が上がったかどうかで判断する。記録はスプレッドシートでも足りる。
注意したいのは、採点役のAIも間違えることだ。点数だけで決めず、ときどき人が出力を読んで、採点の基準そのものがずれていないかを確かめたい。社内の問い合わせや顧客の情報を例に使う場合は、AIに渡してよい情報かどうかを先に確かめておく必要がある。
Jarvisのような画面認識型のアシスタントを日本で作る場合は、画面の情報をどこまで送るのか、利用者の承認をどう取るのかを、最初に分かりやすく示すことが求められそうだ。
事業の数字と経緯
きっかけは、Mihai Matei自身がAIを使うたびに、状況説明、スクリーンショット共有、アプリ間の往復に時間を取られていたことだった。IndieNicheでは16歳のソロファウンダーで、共同創業者も従業員もおらず、「自分とたくさんのAIエージェント」で進めていると答えている。Jarvisの媒体向けページでも、ルーマニアのソロファウンダーが作った製品と記されている。
稼働状況については、IndieNicheでローンチから2週間で1,200ユーザーを超え、初週売上は約1,000ドルだったと述べている。いっぽうPlaytechでは、ローンチから約3週間で1万ドルMRRに到達したと本人が説明している。時点の異なる数字なので単純比較はできないが、少なくとも有料利用と継続課金の立ち上がりは確認できる。集客面では、IndieNicheで初期ユーザーの多くはRedditのDM経由で、SEO、口コミ、Xからの少量流入もあったと話している。Product HuntについてはPlaytechで、upvoteは3つにとどまり、期待したほどの流入は得られなかったと振り返っている。
出典
- https://indieniche.substack.com/p/the-16-year-old-founder-building
- https://playtech.ro/2026/interviu-elevul-de-doar-16-ani-care-nu-stie-programare-dar-a-creat-jarvis-cu-ai-asistentul-util-care-iti-vede-ecranul-si-iti-simplifica-munca/
- https://www.getjarvis.eu/media
- https://www.getjarvis.eu/q/does-jarvis-include-claude-opus-gpt-5-and-gemini-without-three-subscriptions
コメント
コードを書けない16歳が、AIに書かせるだけでなく、AIに採点させて改良まで回している点が面白い。新旧の仕組みを同じケースで点数比較するやり方は、開発者でなくても、AIを仕事に組み込んでいる人なら試しやすい。公開から約3週間でMRR 1万ドルという数字は本人の発言で、時点の異なる数字も並ぶため、今後の推移も見ておきたい。
海外のソロプレナーたちの工夫を、日本で実践するとしたら? ソロプレナーの道具箱はこちら →
関連記事
AlimkhanのAIコンテキスト共有モデルは日本で再現できるか「AIに同じ説明を繰り返さない」──Alimkhan Yergebayevが作るRelayのコンテキスト管理SaaS
カザフスタン出身のソロファウンダー、Alimkhan Yergebayevは、複数のAIツール間で失われがちな文脈を引き継ぐプロダクト「Relay」を立ち上げた。Chrome拡張とMCP連携を軸に、ChatGPTやClaude、Gemini、Claude Codeなどをまたいでプロジェクト情報を共有する設計が特徴だ。若い個人開発者が、自分の不便を起点に小さく立ち上げた事例として参考になる。
Ben BrocaはAIエージェントで会社運営そのものを自動化する仕組みを構築した
Polsiaの創業者Ben Brocaは、1人でプロダクト開発から集客、サポート、改善までをAIエージェント群に担わせる体制を築いた。月額課金に加えて顧客企業の売上に連動するレベニューシェアを組み合わせ、短期間で大型のランレートを作った点が特徴だ。
社員約60人の会社を手放したSteven Gohは、なぜ次の事業を1人で回せるのか
LinkedInデータAPI「Proxycurl」を売却したSteven Gohは、B2Bデータの新事業NinjaPearを人を雇わずに運営している。経理を自動化し、顧客サポートと顧客フォローをAIに任せる一方、商品の方向性や売り方の判断は自分に残している。
Jacky Liangが実践。AIサポートSaaSで小規模企業を獲得する
Jacky Liangは、AIカスタマーサポートSaaS「Answer HQ」を個人で育てた創業者だ。小規模企業向けに絞り、ウェブサイトやドキュメントを取り込んで24時間対応のサポート窓口を作れる点を打ち出している。2025年末にMRR 1,300ドル、その後2026年には2,000ドル超まで伸ばし、ZendeskやShopifyとの接続、エージェント機能の追加でプロダクトを進化させてきた。