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最終更新: 2026.10.22 · AIソロプレナートレンド運営者

【ソロプレナーの道具箱】ひとり法人を10年回してきた道具一式|設立・住所・会計・ドメイン・銀行口座

2016年に法人を設立し、バックオフィスを外注から自分で回す形に切り替えてコストを1/8にしたひとり法人の運営者が、設立・登記住所・会計・ドメイン・メール・電話・銀行口座で使ってきた道具と選び方をまとめました。

※本記事は、マネーフォワード クラウド、お名前.com、バーチャルオフィス(レゾナンス、Regus)の紹介リンクを含みます(アフィリエイト広告)。本文は、運営者が実際に使ってきた経験にもとづいて書いています。使っていないサービスは、その旨を明記しています。

法人を作ると、事業そのもの以外に、揃えなければいけないものが一気に増える。登記する住所、会計ソフト、銀行口座、ドメインとメール、電話番号。どれも一度決めると、あとから変えるのが面倒なものばかりだ。

この記事では、2016年12月に法人を設立してから10年、ひとり法人を回してきた中で使ってきた道具を、項目ごとにまとめる。最初からうまく選べたわけではない。むしろ、遠回りをした話のほうが参考になると思う。

先に結論:最初は任せていい、慣れたら自分で回すと安い

この10年で、バックオフィスの回し方は大きく変わった。

  • 設立したころ:設立の手続きは専門家に頼み、出資者のオフィスを間借りしていた。経理などのバックオフィスも外部のサービスに任せ、家賃と合わせて支払っていた
  • 途中:外注していたサービスは、価格の割に対応が満足のいくものではなかった。内容と価格を見直し、家賃と経理代行だけを残す形にした
  • 今:担当者の交代をきっかけに、経理を自分で引き取った。あわせて、登記の住所も自宅近くの格安のバーチャルオフィスに移した

自分で手を動かす分は増えたが、バックオフィスにかかるコストは、外注していたころの約1/8になった。

ここで言いたいのは、「最初から全部自分でやるべき」ということではない。設立直後は、事業に集中するために任せる意味がある。ただ、仕組みが分かってきたら、自分で回したほうがずっと安く済む。それを可能にしたのが、次に紹介するクラウドの道具だ。

道具の一覧

項目使っているもの詳しい記事
設立の手続き専門家に依頼―
登記住所自宅近くの格安バーチャルオフィス(別の法人では Regus)―
会計・給与・年末調整マネーフォワード クラウド9年使った本音
ドメインお名前.com10年使った本音
メールGoogle Workspace―
電話番号携帯電話の番号―
銀行口座メガバンク1行+信用金庫1行―

以下、項目ごとに書いていく。

1. 設立の手続き:今なら自分でもできる

自分は、設立の手続きを専門家に頼んだ。当時は、自分でやる方法をほとんど知らなかった。

今は、フォームに入力するだけで設立に必要な書類を作れるサービスがある。たとえばマネーフォワードの「クラウド会社設立」は、書類の作成が無料で、設立後はそのままクラウド会計に移れる。自分は使っていないので使い心地までは書けないが、会計にマネーフォワードを使うつもりなら、入口からそろえておくと楽だと思う。

2. 登記住所:自宅を出したくないならバーチャルオフィス

法人の住所は、登記すると誰でも調べられる。自宅で登記すると、自宅の住所がそのまま公開されることになる。

自分は今、自宅近くの格安のバーチャルオフィスを、この法人の登記住所にしている。また、別の法人では Regus(リージャス)を使っている。価格帯がまったく違う2つを使ってきたので、違いを書いておく。

格安のバーチャルオフィス:安いが、郵便の受け取りに時間がかかる

住所を借りるだけなら、格安のバーチャルオフィスで十分だ。ただし、郵便物は転送で受け取るしかないので、届くまでに時間がかかる。

今契約しているところは、急ぎの郵便があったときに、臨機応変に開封して中身を画像で送ってくれたこともあり、助かっている。一方で、別の会社で使っていたバーチャルオフィスは転送しか対応がなく、銀行からの「本人限定受取」のような書留は、毎回不在扱いになってほとんど受け取れなかった。結局、銀行の支店に電話して、直接出向いて手続きを済ませた。

格安のバーチャルオフィスを選ぶなら、料金だけでなく「書留や急ぎの郵便をどう扱ってくれるか」を契約前に確認したほうがいい。 法人になると、銀行や役所から本人受取の郵便が届く場面は意外と多い。

たとえば「レゾナンス」は、東京・横浜の11拠点にあり、法人登記ができて、1年払いなら月額990円(郵便の転送は月1回)から使える。郵便が多いなら、週1回転送のプランもある。自分は使っていないので、郵便の扱いを含めた最新の条件は、申し込み前に公式サイトで確認してほしい。

Regus:割高だが、住所の印象とラウンジが強い

Regus は、都心の一等地にある有名なビルに入っていることが多い。大手企業と取引するときに、住所で信用を得やすいのが強みだ。また、全国の拠点のラウンジも使えるので、外出先でちょっと作業したいときにも重宝している。

その代わり、料金は月に数万円かかり、格安のバーチャルオフィスと比べるとかなり割高になる。住所の印象やラウンジに価値を感じるかどうかで選ぶサービスだと思う。

Regus は、住所を借りるだけでなく、コワーキングスペースや個室のレンタルオフィスも同じブランドで用意している。家やカフェでは集中できなくなってきた、来客に対応できる場所が欲しくなった、という段階になったら、そちらも検討の対象になる。

どちらを選ぶか

  • とにかく住所だけ借りたい:格安のバーチャルオフィス。ただし郵便の扱いは必ず確認する
  • 大手企業との取引が多く、住所の印象を重視したい/外出先の作業場所も欲しい:Regus
  • 住所だけでなく、毎日通える作業場所や個室が欲しくなった:Regus のコワーキングやレンタルオフィス

3. 会計・給与・年末調整:マネーフォワード クラウド

外注をやめて経理を自分で引き取れたのは、会計ソフトがあったからだ。銀行口座やクレジットカードの明細を連携しておくと、年間約1,100件の仕訳のうち7割以上は、取り込まれた明細を確認するだけで済む。給与と年末調整も同じサービスで回している。

プランの選び方や不便だった点は、別の記事に詳しく書いた。

→ マネーフォワード クラウドを9年使ったひとり法人の本音

4. ドメインとメール:お名前.com+Google Workspace

会社のサイトとメールアドレスのために、独自ドメインを取っている。ドメインは、2016年からお名前.comで管理している。自動更新にしておけば、更新を忘れて失効する心配がない。一方で、管理画面の広告や、サーバー契約への誘導は多い。

→ お名前.comを10年使ったひとり法人の本音

メールは、取得したドメインで Google Workspace を使っている。ひとり法人でも、個人の Gmail ではなく会社のドメインのアドレスを使うほうが、取引先からの信用は得やすい。

5. 電話番号:携帯で困っていない

法人の電話番号は、携帯電話の番号をそのまま使っている。10年やってきて、それで困ったことはほとんどない。取引先とのやり取りはメールやチャットが中心で、電話がかかってくることは少ないからだ。

固定電話の番号が必要になるのは、業種によって番号の種類を求められるときぐらいだと思う。最初から用意する必要はない。

6. 銀行口座:メガバンクと信用金庫

法人の口座は、メガバンクに1つ、信用金庫に1つ持っている。信用金庫の口座は、融資を受けたことがきっかけで作った。

ひとり法人にとって、地元の信用金庫は意外と頼りになる。融資の相談に乗ってもらいやすく、付き合いができると、いざというときの相談先になる。メインの入出金はメガバンク、融資や相談は信用金庫という使い分けに落ち着いている。

まとめ

  • 最初は任せてもいい。仕組みが分かってきたら、自分で回すとコストは大きく下がる(自分の場合は約1/8)
  • 自分で回せるかどうかは、会計ソフトで決まる。明細の連携があれば、ひとりでも十分回る
  • 自宅住所を出したくないなら、登記はバーチャルオフィスで済む。ただし、格安のところは郵便、特に書留の扱いを確認する
  • 電話番号は携帯で十分。銀行は、メインの口座とは別に信用金庫とつながっておくと心強い

これから法人を作る人、外注しているバックオフィスを見直したい人の参考になればうれしい。